馬瀬川は、昭和26年から毎年「全国鮎釣り大会」が開催されるなど、渓流釣りに年間4万人が訪れる全国有数の釣り場である。夏には小中学校の遊泳場になるなど、住民生活に密着したものとなっている。
本流の水は、アユ・アマゴ等の渓流釣りやアジメドジョウを獲る伝統的漁法の場や水田の農業用水として利用され、小中学校ではプールは建設せず、馬瀬川に「水泳場」を設置している。支流は、地域の棚田や簡易水道、特産品のアマゴ養殖場に使用、今でも生活用水は渓流から引き「水舟」に貯留し、使用後は「池」で残飯等を沈殿してから川に流す家庭も見られる。
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馬瀬地域が徳川幕府の天領に属した時代から昭和15年頃まで木材の筏流しが行われていた。このため馬瀬川の50余りの淵のほとんどに名前が残されている。
また、岩魚の化身、竜宮伝説、孝子の水、河童など馬瀬川や水と人との密接なつながりを示す伝説も多く伝わっている。
昭和26年の全国鮎釣り大会以降釣り人が急増、ゴミの散乱も目立ったことから漁業組合員が清掃活動を開始した。これが全村的な動きとなり昭和63年には住民が総参加する「村内一斉美化の日」が設けられた。
馬瀬地方自然公園・住民憲章推進協議会やNPO法人が景観保全を行っている。
水質は良好に保たれ、「鮎の味コンテスト日本一」「日本で最も美しい村」に認定されるなど地域の資源を保全し地域振興面の成果も上がっている。
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