


昔の宿場町の面影を色濃く残す熊川宿。その歴史的景観を引き立てる前川はかつては人馬の飲み水として、また生活用水として利用され、「イモ車」や「かわと」など、この地特有の親水文化を発展させてきた。

水流を利用し、芋などの皮を剥く「イモ車」が設置されているなど、生活に密着した生活用水として様々なことに利用されているほか、豊富で速い水流により、夏には街道に涼しい風を送り込んでいる。また、周辺あるいは下流域の水田で農業用水として利用されている。
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天正年間(1573〜92)に設けられた後、寛文年間(1661〜73)に、三方五湖の浦見運河の大工事で有名な小浜藩の郡奉行であった行方久兵衛の建言により、前川を延長して灌漑用水とした。

地域住民による清掃活動、年間を通じて前川沿いの家による季節の花などの植え替えが行われている。地元住民による昔から受け継がれてきた歴史的景観の保全が実現している。
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