十王村の水は街中の交差点の南角に、正方形の一角を切り取った変形五角形の周囲を石の柵で囲まれた池にある。
地元の人を中心に利用されている。
毎夏、神霊を慰め、子どもたちの健やかな成長を願って地蔵盆が行われている。
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水質については、良好な状態といえる。
「十王村の水」は湖東三名水のひとつとして古くから知られている。この水のことは「淡海録」や「淡海国木間捜」にも記録があり、「淡海国木間捜」には、西今村の記述の中に「爰ニ十王水ト云名水湧出ルナリ則海道ノ側ニテ方ニ、三間四方ニ石ヲ居ヘ深サ尺有余ニテ南ノ角ヨリ湧出ル泉ナリ大旱魃ノ砌モ此ノ水絶ルコト無シト云」とあり、その後書きには、晒布にこの水を用いたところ、上質の布になったという記述がある。また、水源池の中央には、六角形のお堂があり、お地蔵さまが祭られていて、おそらく水源池の水神が竜神として祭ったものだと考えられる。いつ頃からかは不明だが、「母乳の地蔵尊」として地域の人たちに信仰されている。
地元住民を中心に「十王村の水保存会」(約400名)を設立し、水源地と十王川の周辺の清掃を定期的に行っている。
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